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美容事故を起こさないために③

お客様を守る為に!!パッチテストと問診!

(パッチテストの前に必ず問診を)

美容室でヘアカラーを行う前のパッチテストでは、テスト部位の観察をテスト液塗布の30分くらい後および48時間後の2回行う必要があります。

 

塗布30分くらい後の観察は、主に即時型アレルギーの反応を調べるもので、塗布48時間後の観察は、主に遅延型アレルギー反応を調べるもので、「典型的には、塗布48時間後に最も強い反応と言われているからです。」

病院で行う2種類の検査を一度の工程で客観的に診ましょうという方法ですね!

 

但し、美容室では反応の判断を美容師が診ることが出来ても判断を決定する事は出来ません。

美容室でのヘアカラーを施術する時にはパッチテストの必要性が強く唱えられていますが、パッチテストを行った場合の結果を判断すると医師法に抵触してしまいます!

 

ヘアカラーによる事故、とくにアレルギー事故を防ぐには、パッチテストを事前に必ず行うことは有効手段ではありますが、誰が行うかというとお客様自身なのです。

 

お客様がパッチテストの結果を判断できない場合は、皮膚科医の受診をすすめることになります。お客様から パッチテストの結果を尋ねられても、答えるのは控えなければならないのが、いまの日本の法制度なのです  

 

テストを行う事のお手伝いは出来ますよ!

冒頭、美容室で行うパッチテストと有りますが、テストの結果に美容師が判断をくだしてはいけない!そこが難しい所です。

 

お客様の協力なしに事故を防ぐ事は難しいですね。施術を行う側と受ける側の相互理解を深めることが大切だと思います。

 

*色々なアレルギーを持つ自分としての個人的な考えですが、パッチテストが非常に重視されてきた最近ですが、パッチテストだけに頼る事には不安を感じます。

自分なりにアレルギーについて学んだ事を基に、最悪の状態を想定して関係省庁(厚生労働省 生活衛生課 医薬安全局、消費者庁 安全調査委員会、保健所公衆衛生課、日本ヘアカラー工業会)などに相談をしました。(各省庁、会の担当皆様、非常に解りやすく丁寧に説明頂きました。有難う御座いました。)

 

#一緒にパッチテストの義務(法的に定められているのか)、行わないと罰則が有るのか?も確認しました。

 ・美容室におけるパッチテストについては、アレルギー性接触性皮膚炎の危険を知る唯一の方法で、他の注意事項と共に記載するように日本ヘアカラー工業会が作成したものを使い、厚生労働省生活衛生課 医療安全局が、メ-カーに指導を行った物であり、美容師にパッチテストを強制し行わなかった場合罰則が有るわけではありません。

理美容師法の中にもその様な項目はございません、と言う回答を頂きました。

 

 

美容室で起こる美容事故を、次のような事例を想定しました。

 

「特にまじめな美容師さんで、アレルギーに対してほとんど知識が無い為に、義務とされているパッチテストなので確実に全員のお客様に実施していました。」

 

1、毎回しっかりとパッチテストを行っている。・・前回行った時はなにも反応が有りませんでした!

2、前回もパッチテストを行い以上が無かったとお客様から伺っていた、前回の施術にて感作が促されていた!結果、パッチテストを行った瞬間にアナフィラキシーショックを起こした!

  1. 緊急事態と判断し、救急車を要請するも間に合わず最悪の結果に。
  2. (パッチテストを毎回行う事で感作が促される可能性が有ると考えられるが、美容師はメーカーの支持通りに従って行動を起こし、問診による前回までにカブレの症状がないと問診にて確認していた。)
  3.  

 

美容師はどの様な責任を取ればいいのか?

 *パッチテストを行う事も非常なリスクが有るという事を知らず、メーカーや世間で言われる通りに行動した。

 

 

上記の様な事例が起きた事と想定し相談しました。

最初に厚生労働省に電話すると、「美容室の業務については保健所であると伝えられ保健所に相談下さい。」との事。

改めて保健所に、厚生労働省に相談した旨を伝え相談しました。

保健所の回答は「その様な事案は消費者庁にて確認下さい。」と伝えられました。

消費者庁に相談したところ、「美容所業務内の事なので保健所にて相談下さい。」との事。

改めて保健所に消費者庁に相談した結果とお話しすると、「知り合いの弁護士さんに聞いて下さい。」との回答になりました。

 

その通りなのです、責任の有無は各省庁、メーカーでは分からない事なのです。

事故が起きたら、免許を持った美容師の責任なのです。

各省庁やメーカーは事故を起こし難くするための方法を明記し伝える事しか出来ないのです。

事故を起こさない事が一番大切な事ですね。

 

 

ヘアカラーを製造しているメーカーさんは、平成 27 年 10 月 23 日付にて、「染毛剤、脱色剤及び脱染剤の使用上の注意について」(薬生安発 1023 第1号として 厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長通知)として、染毛剤、脱色剤及び脱染剤の使用上の注意についての内容をヘアカラー剤のパッケージに明記する指導が有り表記しています。

 

「染毛剤に添付する文章に記載する使用上の注意 自主基準」は日本ヘアカラー工業会の内容になっています。

日本ヘアカラー工業会さんでも、パッチテストは唯一アレルギー性接触性皮膚炎を知る手段として有効性とされています。(方法として書かれています)

 

*パッチテストが義務でと言われますが、行っていない美容室が大半ではないでしょうか。

美容師は、お客様を美容事故から守る義務が有ります。

パッシテストがアレルギー性接触性皮膚炎の可能性が有る事を知る手段であり、他の方法にてお客様を守る事が出来ないのであれば、出来る方法(パッチテスト)を選択する事は義務と言えますね。

 

アレルギー性接触性皮膚炎の可能性が問診の段階で確認できるようで有れば、パッチテストを行う必要が有るのでしょうか?施術も出来ない事をお客様に丁寧に伝え理解いただければ良いと思います。

パッチテストは有効手段で有りますが、パッチテストを行った際にアレルギー性接触性皮膚炎の反応が出てしまったお客様はテストの段階で痒み痛みを伴ってしまいます。

そのような辛い思いを少しでも起こさない様にする為には、お客様を守る為に必要な事として、毎回の問診がとても重要と思います。

問診にはアレルギーに対しての知識も非常に重要です、昨今アレルギー体質の方が多いとされる現在お客様に快適にオシャレを楽しんで頂く為にもアレルギーやカブレに対しての勉強は必須と言えると思います。

美しくなりたい恰好良くなりたいは女性も男性も同じく本能なので、それを叶える事は美容師にとって「やりがい」に繋がり、美容師冥利に尽きる事です。

美容師を生業とし、営業を続ける上で利益はとても大切です。

しかし、美容事故が増えている現在、目の前の売り上げの前に、お客様の安全に目を向ける事も必要に思います。

 

ここがポイントかな!!

 

「前回施術を行い、今回ご来店されるまでに(施術後1~2週間)、頭皮・頭部・顔・胸から上の部分に痛み、痒み、膨張間、湿疹、熱くなる、等々、違和感は無かったか?等々」必ず聞くと良いでしょう。

 

少しでも感じていたら、アレルギーの危険性が有る事をしっかりとお客様にも認識して頂き、ヘアカラーを行う事の危険性をしっかりと伝えましょう。

お客様は少しなら大丈夫と考える方が殆どです、結果、違和感が有った事を忘れてしまいます

 

美容師は免許を持って行う職業です、お客様を守る責任が有りますので施術前にしっかり問診しましょう!

 

施術される側のお客様は、日常で花粉症・アレルギー性〇〇・美容室での施術で過去に一度でも違和感が有った方、必ず美容師に伝えましょう!

 

30年前に比べ、ヘアカラーをされている方の比率はものすごく増えていると思いますし、頻繁に行われていると思います、接触性皮膚炎であればカラー剤の種類を変えれば対応できる可能性が有ると思いますが、アレルギー性接触性皮膚炎、アナフラキシーの症状が出てしまった方はヘアカラーを行う事は非常に危険を伴う事を美容師も、お客様も共に理解する事が望ましく思います。

 

美容事故が減り少しでもオシャレが楽しめます様に。

 

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